KUSEP-5
機体特徴
コンセプトはベルトクライマー(ベルト状のテザーを昇降するクライマー)で世界最速を目指す機体。
2019年のSPEC×ROCに向けて開発されたモジュール式SPEC級クライマー。競技会内にて特にスピード賞の獲得が出来るよう特化して開発された。
KUSEP-0から蓄積された技術とKUSEP-1から続く伝統的なモジュール式の設計思想を強く踏襲しつつも極限まで最適化された部品設計により極めて高い昇降性能と効率を有した大型SPEC級クライマーです。
徹底した速度追求のために通常型SPEC級クライマーではほとんど使用しない30kwの大出力モーターを搭載、ローラーの配置を通常の二対以上から対向一対のみに限定することで摩擦を極限まで減少させました。加えて駆動輪の直径を従来機よりも大きくすることでトルクを大きなものとし、速度を得ながらも重量物の運搬に耐えうる性能を実現しています。
さらに構成部品を少なくするために通常は既製のブレーキを使用するところを、自転車のブレーキシステムを参考にクライマー向けに再設計された完全自作のネガティブブレーキを搭載。これにより駆動部分の最適化と小型化に成功しました。
通常、ネガティブブレーキは回転時には常時通電させる必要がありますが、このネガティブブレーキの解放を最小限とするため一方向にのみ動力伝達をするワンウェイクラッチを採用しました。これにより上昇時のネガティブブレーキの解放を行う必要が無くなり、従来機と同じ安全性を確保しつつもより高い効率で昇降することが可能となっています。
ソフト面では無線通信システムとしてTweLite Redを採用しました。これは長距離通信に対応した通信制御マイコンでウィンドウ中の機体情報をリアルタイムでモニタリング出来るようにしたものです。さらに地上局から機体の目標高度や目標速度、機体動作に関する基本的な制御コマンドを送信することでリモートでの機体操作も可能となっています。
機体仕様
寸法 | 1300mm × 330mm × 290mm |
重量 | 11.73 kg |
駆動モーター | LMT Motor 3080 for Cars HiAmp LK Series30 |
ブレーキモーター | KONDO KRS-4034HV |
バッテリー | 駆動: HVLi 7s 5000mAh 回路: LiPo 3s 2100mAh |
ギア比 | 1:2 (モーター:駆動輪) |
ESC | TMM 40063 PRO for Cars |
マイコン | 機体制御: ESP32DevKit-C 接触検知: mbed LPC1768 |
通信 | TweLite Dip Red |
エンコーダー | E6H-C |
気圧センサー | BME280 |
タッチセンサー | MS-029-K |
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